2024年4月23日火曜日

週2日のオンコール

 昨日まで、3週間連続で週2日(金曜日と月曜日)オンコールをやりました。
 幸いにして、一睡もせずにオールナイトで働くということはなく、どの日も3時間程度は眠ることができましたが、私にとっては医師生活 34 年目にしての、特別な体験だったように思います。

 昨夜もそうでしたが、この3週間はオンコールでない日も含めて、異常に眠りが深かったような気がします。
 私の年齢でありがちな、明け方に目が覚めてしまうとか、夜中に何度もトイレに起きてしまうとか、そんなことは全くなかったです。

 ひょっとしたら、夜にコーヒーを飲まないように心掛けたり、週末はテニスとか、なるべく身体を動かすようにしたのがよかったのかもしれません。
 もう若くはないので、体調面だけではなく精神面を含めた自己コントロールが重要なのだろうと思います。 

2024年4月20日土曜日

【土曜日勉強会】自分の番でした

気管支鏡セミナー
 今日の土曜日勉強会は自分の番で、 6月の日本麻酔科学会学術集会で発表する内容に関して予演会をさせてもらいました。
 そうは言っても時間の都合があり、前半の内容のみで終わってしまいましたが・・・。

 予演会のあとで、いくつか質問とコメントを受けました。
 手術中に輸液をしぼること、例えば肝臓切除術で中心静脈圧を下げたり RALP で術野を改善する試みに関しては、術後の腎機能にはいい影響は与えないようです。
 腎臓のことだけを考えればいいのであれば話は簡単ですが、一部の術式ではそうはいかないところが難しいところですね。

 予演会のあとで、気管支鏡セミナーが行われました。
 若手医師が中心となって参加しており、充実したセミナーになったもようです。

2024年4月16日火曜日

咳エチケットへ

4/14(日)根津神社にて
 ウチの病院でついにユニバーサル・マスク・ポリシーから咳エチケットに移行することになり、患者さんも職員もマスクを必ずしも付けなくてもよくなりました。

 聞くところによると、感染対策室の職員が率先してマスクを外して、ルール変更をアピールしているとのことです。

 長かったですが、ついにコロナも終息を迎えたということでしょうか。 

2024年4月5日金曜日

【土曜日勉強会】抄読会

医科歯科の桜
 今日は第1週の土曜日なので、医局で抄読会がありました。
 第1週土曜日はオペ室で働いていることが多く、自分にとっては久しぶりの抄読会でした。

Y 先生
Effects of positive end-expiratory pressure on regional cerebral oxygen saturation in elderly patients undergoing thoracic surgery during one-lung ventilation: a randomized crossover- controlled trial.  BMC Pulm Med. 2024

片肺換気中の PEEP と脳の酸素飽和度との関連についてしらべた研究。
片肺換気中の PEEP をランダムに 0/5/10 cmH2O としたところ、rSO2 は PEEP 10 で PEEP 0 よりも低かった。
CVP 上昇により CPP 低下が原因と考えられる。
血行動態と酸素化が維持できるという理由で、PEEP 5 がいいという結論になっている。
M 教授より CVP が上がり静脈成分が増えたから、rSO2 が下がっただけなのではないかというコメントあり。

M 先生
Characterization of primary mitral regurgitation with flail leaflet and/or wall-impinging flow.  J Am Coll Cardiol. 2021

この論文の背景として、心エコーと心臓 MRI の間には、MR の定量化という点で著しい不一致があることが知られている。
心エコーでのフレイルまたは Coanda の存在は、重症 MR と関連しなかった。
一次性 MR を有する患者において、心臓MRIを用いた評価を考慮すべきといった内容。

2024年4月4日木曜日

【文献】輸液反応性と静脈性うっ血

 ICU で機械換気を受けている患者を対象に、輸液反応性だけでなく同時に静脈性うっ血を評価した論文 (Munoz F, et al.  Crit Care 2024; 28:52) を読みました。

 静脈性うっ血の徴候があった患者の割合は、輸液反応性がある患者とない患者の間で有意な差はなく、輸液バランスと静脈性うっ血の間にも関連が認められなかったということでした。

 輸液反応性があればどんどん輸液を負荷してもいいような気がしてしまいますが、この研究結果から、輸液を負荷する前に静脈血うっ血も評価した方がいいのかもしれないと考えさせられました。

 以前、「輸液反応性と輸液耐性」というタイトルで文献を紹介をしたことがありました。 

 今回読んだ論文のタイトルには輸液耐性 (fluid tolerance) という言葉はなかったものの、静脈性うっ血 (venous congestion) という用語が含まれており、おそらく両者は同様の意味合いなのだと思われます。

医科歯科のままでした

 今日から「東京科学大学」の看板がかかっているのかな・・・と思ったのですが、今朝の時点ではまだ「医科歯科」のままでした。  看板を変えるのも、お金がかなりかかるんでしょうね。