Oxygen reserve index (ORi) によって片肺換気開始 15 分後の PaO2<150 mmHg を予測できる、という論文 (Bang YJ, et al. J Anesth [Online ahead of print] (PMID: 37787833)) を読みました。
片肺換気開始 15 分後に動脈血液を採取し ORi 値と PaO2 の関係を調べるという、たいへんシンプルな研究デザインです。
片肺換気開始からまもない時期ですので低酸素血症が発生するリスクは低く、PaO2 がいかにも ORi が威力を発揮する範囲(100~200 mmHg)におさまりそうな感じです。
患者さんに負担がかかるわけではなく、忙しい臨床のスキを見てできるシンプルな研究デザインで、しかも得られるデータの意義が大きいという点ですばらしい研究だと思い、感心しました。