2024年9月7日土曜日

【土曜日勉強会】制吐剤と希釈血

 主任教授が学会参加で不在のため、私が抄読会の司会進行を仰せつかりました。
 詳しい内容については、講座の HP を参照して下さい。

K 先生
Wang L, et al. Commonly used antiemetics for prophylaxis of postoperative nausea and voiting after Caesarean delivery with neuraxial morphine: a network meta-analysis. Br J Anaesth 2024; 132: 1274-84.

・脊柱管麻酔で帝王切開術を受けた女性において、セロトニン拮抗薬、ドパミン拮抗薬、デキサメダゾンの間で制吐効果を比較したネットワークメタ解析。
・セロトニン拮抗薬とデキサメタゾンの組み合わせが単剤と比較して優れていた。

G 先生
Ming Y, et al. Large volume acute normovolemic hemodilution in patients undergoing cardiac surgery with intermediate-high risk of transfusion: A randomized controlled trial. J Clin Anesth 2023; 87: 111082.

・中等度以上の輸血必要性リスク (TRUST score 2点以上)を有し、心臓手術患者を受ける患者 113 人をランダムに2群に分け、一方は希釈血輸血の採取を中等度量 (5-8 ml/kg) とし、他方は大量 (12-15 ml/kg) とした。
・大量出血は中等度量群で多かった。希釈血量と輸血量の間には負の相関がある。
・大量の希釈血輸血は周術期の輸血の必要性と術後出血を軽減しうる。


日本麻酔科学会第72回学術集会第2日

 昨日とは違い、今日は発表のプレッシャーがなく、のんびりと学会を楽しむことができました。  早朝は麻酔薬の作用機序に関するリフレッシャーコース、その後は敗血症に関するシンポジウムに参加しました。  午後は働き方改革に関する講演を聞きました。  現場の麻酔科医ではなく、管理者(院長...