2024年2月28日水曜日

灌流圧の個別化

 心臓術後の患者において、最初の24時間を個々の患者のベースラインに合わせて血行動態(平均灌流圧)のコントロールを行う試みに関する論文 (Molina-Andujar A, et al.  J Clin Med 2023; 12: 7746) を読みました。

 術後の AKI の頻度は通常の術後管理を行ったコントロール群と差がなく、ネガティブな結果に終わったということです。

 周術期管理の個別化は、人工呼吸の領域では比較的盛んに行われているようですが、AKI の予防に関してもそういう試みが行われていることを知りました。

 今後も動向を注視していきたいです。

【文献】術後の乏尿が持つ意味

 手術患者で乏尿はしばしば見られますが、それが術後のアウトカムに対してどのような意味を持つのかについては十分にはわかっていません。  さまざまな研究者がさまざまな研究を行っていますが、必ずしも結果は一致していないように見受けられます。  先日読んだ論文 (de Moura Ped...