麻酔導入前に自発呼吸の状態で鎖骨下静脈と大静脈の虚脱度 collapsibility を血管の最大径と最小径から求め、それを麻酔導入後の低血圧の予測に役立てる試みに関する論文 (Chen H, et al. BMC Anesthesiol 2023; 23: 340) を読みました。
対象は消化器手術を受ける高齢者で、手術の準備のために長期間の絶飲食を要すること、高齢者では循環血液量が減少していることから、選ばれたようです。
結果としては、鎖骨下静脈の collapsibility は麻酔導入後の低血圧の予測に有用なようで、循環血液量の目安としても日常臨床で手軽に使えるかもしれないと感じました。