Kattan らの “The emerging concept of fluid tolerance: A position paper” (J Crit Care 2022; 71: 154070) という論文を読んだ。
Fluid responsiveness が心臓から前向きに駆出される血流に注目しているのに対し、fluid tolerance はむしろ後ろ向き、つまり静脈のうっ滞に関係する概念であり、臓器障害に直接関係するアイデアなのだそうだ。
輸液反応性がある患者においてさえ、状況によっては輸液投与が有害であることから、fluid tolerance の概念は輸液負荷による利点とリスクのバランスを取る新しい枠組みを提供する可能性があると述べられていた。