2025年12月5日金曜日

日本臨床麻酔学会第45回大会 第3日

 最終日の今日は、AI を研究活動にどのように活かすかについて学ぶため、ハンズオンセミナーに参加しました。
 座った場所が悪かったのか、自分の PC が弱いせいなのか分かりませんが、最初の時点で PC が wifi につながらず、大幅に出遅れました。

 その後、かろうじて断続的につながるありさまで、ネット弱者であることを自覚せずにはいられませんでした。
 こういう催しに出席するには、テザリングできるように準備しておいた方がいいことを学びました。

 肝心の内容は全般的に私には難しく、AI 弱者であることを自覚させられました。
 ChatGPT はもちろんのこと、Notebook LM や Gemini といったようなものは普通に使えるようにしておく必要がありそうです。

 全般的な感触としては、初めて JB-POT のセミナーに出席した時と似ていました。
 一回では無理です。繰り返しの学びが必要そうです。



日本臨床麻酔学会第45回大会 第2日

 朝から周術期急性腎障害のシンポジウムに出席しました。
 基礎の立場から、尿中酸素分圧連続モニタリング、非心臓手術後の AKI、心臓手術後の AKI と、座長がおっしゃる通り、確かにバランスの取れたシンポジストの布陣だったように思います。 

 私が最も興味を持ったのは、尿中酸素分圧連続モニタリングです。
 肺や心臓とは異なり、腎臓では優れたリアルタイム連続モニタリングがありません。
 エコーの弱点についてもわかりやすく説明してもらえ、とても勉強になりました。

 あとは人工呼吸に関する講演にも、2つほど参加しました。
 どちらも演者が VCV の利点を強調していたのが印象的でした。

 VCV の圧波形から換気メカニクスに関する説明をしたら、確かに研修医は興味を持ちそうです。
 こちらもとても勉強になりました。

2025年12月4日木曜日

日本臨床麻酔学会第45回大会 第1日

 日本臨床麻酔学会第45回大会が、ポートメッセなごやで始まりました。
 とても広々とした会場ですが、それぞれの部屋がコンパクトにまとまっており、部屋と部屋との間の移動がとても便利な印象です。

 夕方は自分の発表があったのですが、久々の口演ということもあり、妙に緊張してしまいました。
 本当に今さらな感じがあるのですが、PC のデータの受付の方にパワポの発表者モードについて教えてもらいました。

 話す内容を暗記しないでいいなんて、本当に便利ですね。
 今さらですが・・・。
 ノートに原稿を打ち込んでデータを預けなおし、初めて発表者モードを使ってみました。

 ランチョンセミナーでは、手術側に誘導する硬膜外カテーテル留置に関する発表がとてもよかったです。
 素朴な疑問を臨床研究として大切に育てていく様子が手に取るように伝わってきて、感動的でさえありました。
  

2025年10月16日木曜日

【文献】ロボット vs. 腹腔鏡

 腹部手術を受けた患者を対象に、 ロボット支援下手術と従来の腹腔鏡手術の間で術後肺合併症の頻度などを比較した論文 (Serafini SC, et al.  JAMA Surg [Online ahead of print] (PMID: 40960804)) を読みました。

 私にとっては意外な結果でしたが、従来の腹腔鏡手術にくらべ、ロボット支援下手術の方が術後肺合併症の頻度が有意に高いということでした。

 ロボット手術の方が手術中の人工呼吸時間が長く、4DP+RR に反映される機械換気の強度が強いということでしたが、術後肺合併症と独立した関連あったのは人工呼吸時間であり、手術のタイプ(ロボット vs. 腹腔鏡)とは関連がないということでした。

 時間がかかるのがロボット手術の弱点ということになるのかもしれませんし、ひょっとしたらロボットの進化や術者の慣れによって克服できる問題なのかもしれません。

2025年10月4日土曜日

東京科学大学のヒガンバナ

東京科学大学のヒガンバナが、今年も咲きました。

先週ぐらいまではこのあたりが雑草でいっぱいで、道にまではみ出していてちょっとストレスだったのですが、今日はすっかりきれいになってヒガンバナを見ることができました。

せっかく広い道路に面していて、多くの通勤者の目に入るわけなので、ふだんからもっと整備しておいてほしいものだと思います。
余計なお世話ですが・・・(笑)。

2025年9月26日金曜日

【文献】リドカインの抗炎症効果

 肺切除術を受ける患者を対象に、リドカインの静脈内または傍脊椎腔への投与が術後合併症や炎症反応への効果を調べた研究 (de la Gala F, et al.  Br J Anaesth [Online ahead of print] (PMID: 40897588)) を読みました。

 リドカインは静脈内に投与しても傍脊椎腔に投与しても、炎症反応の低減を通して合併症の予防に役立つ可能性があるようです。

 硬膜外麻酔が急性腎障害の予防に役立つ可能性があることはいくつかの研究で示されており、その機序としてストレス反応や炎症反応の低減が挙げられているわけですが、de la Gala らの研究では静脈内投与したリドカインも炎症反応を低減するわけですから、局所麻酔薬自体にひょっとしたら炎症低減効果があるということなり、それが急性腎障害の予防に役立っていたということなのかもしれません。

 今後、硬膜外麻酔やその他の神経ブロックの腎保護作用が論じられる際には、ブロックの効果だけでなく薬物自体の効果についても論じる必要があるように感じられました。

2025年9月17日水曜日

【文献】術前の腎機能の改善

 開心術を受ける患者において、腎機能が術前に改善する患者では術後 AKI のリスクのみならず、AKI の重症度も高くなり、しかも期間も長引く、という論文 (Jiang B, et al.  Sci Rep 2025; 15: 27933) を読みました。

 私の AKI 論文コレクションのどれにも当てはまらない、ものすごく新しい、というか変わった発想のもとに行われた研究であるように思われます。

 血清クレアチニン濃度の変化を転帰に結び付ける発想は、これまでにもいくつかありました。

 例えば、「術後 AKI の後に血清クレアチニン濃度が完全に回復しても、非 AKI 患者よりも転帰が悪化する」とか、「AKI から回復する期間が長いと、転帰がより悪化する」などです。

 しかしこれらはいずれも AKI の後の経過であって、術前のものではありませんでした。 

 残念なのは、術前の腎機能の改善と転帰の悪化を結び付ける理由として、バイオマーカーとしての血清クレアチニンの不完全さが挙げられている点です。

 腎機能を正確に反映するバイオマーカーがあってこそ質の高い研究ができるわけで、新しい、簡単に臨床で使える、精度の高いバイオマーカーの開発が待たれるところです。

 

日本麻酔科学会 第73回学術総会 第2日

 朝、学会場で知らない人に突然話しかけられ、昨日、私が座長を務めていたセッションがよかった、などとお褒めの言葉をいただきました。  特に座長とコメンテーターの二人体制がよかったとのことです。  こんな感じで褒められたのは初めてのことだったので、戸惑いました。  もっとも、二人体制...