腹部手術を受けた患者を対象に、 ロボット支援下手術と従来の腹腔鏡手術の間で術後肺合併症の頻度などを比較した論文 (Serafini SC, et al. JAMA Surg [Online ahead of print] (PMID: 40960804)) を読みました。
私にとっては意外な結果でしたが、従来の腹腔鏡手術にくらべ、ロボット支援下手術の方が術後肺合併症の頻度が有意に高いということでした。
ロボット手術の方が手術中の人工呼吸時間が長く、4DP+RR に反映される機械換気の強度が強いということでしたが、術後肺合併症と独立した関連あったのは人工呼吸時間であり、手術のタイプ(ロボット vs. 腹腔鏡)とは関連がないということでした。
時間がかかるのがロボット手術の弱点ということになるのかもしれませんし、ひょっとしたらロボットの進化や術者の慣れによって克服できる問題なのかもしれません。