今日は第1週の土曜日なので、恒例の抄読会が行われました。
今回は2つとも、小児患者の鎮痛に関するものでした。
K 邉先生
Effectiveness of the Bilateral and Bilevel Erector Spinae Plane Block (ESPB) in Pediatric Idiopathic Scoliosis Surgery: A Randomized, Double-Blinded, Controlled Trial
J Pediatr Orthop Volume 44, Number 7, August 2024
小児特発性側弯症における、両側2椎間の起立筋平面ブロックの効果性について調べた研究。
ESPは術後の痛みを低減し、術中のレミフェンタニル消費量や術後のモルヒネ消費量を減らし、しかもPONVの頻度を低下させた。
小児での同様のランダム化研究は、これまでにはなかったということでした。
K 野先生
Comparison of postoperative pain in children after maintenance anaesthesia with propofol or sevoflurane: a systematic review and meta-analysis
British Journal of Anaesthesia, 133 (1): 93e102 (2024)
小児における術後痛をプロポフォールとセボフルランの間で比較したメタ解析。
13件のRCTを含んだ。
セボで全体的な術後疼痛のオッズが高かった。
レスキュー鎮痛薬の必要性についても同様。
プロポフォールにはオピオイド節減効果がある。
プロポフォールに抗炎症作用がある。炎症性サイトカインを抑制する。
セボは痛覚過敏を引き起こす可能性が示唆されている