2024年11月2日土曜日

【土曜日勉強会】抄読会 --- 小児の鎮痛

 今日は第1週の土曜日なので、恒例の抄読会が行われました。
 今回は2つとも、小児患者の鎮痛に関するものでした。

K 邉先生
Effectiveness of the Bilateral and Bilevel Erector Spinae Plane Block (ESPB) in Pediatric Idiopathic Scoliosis Surgery: A Randomized, Double-Blinded, Controlled Trial
J Pediatr Orthop Volume 44, Number 7, August 2024 

小児特発性側弯症における、両側2椎間の起立筋平面ブロックの効果性について調べた研究。
ESPは術後の痛みを低減し、術中のレミフェンタニル消費量や術後のモルヒネ消費量を減らし、しかもPONVの頻度を低下させた。
小児での同様のランダム化研究は、これまでにはなかったということでした。

K 野先生
Comparison of postoperative pain in children after maintenance anaesthesia with propofol or sevoflurane: a systematic review and meta-analysis
British Journal of Anaesthesia, 133 (1): 93e102 (2024)

小児における術後痛をプロポフォールとセボフルランの間で比較したメタ解析。
13件のRCTを含んだ。
セボで全体的な術後疼痛のオッズが高かった。
レスキュー鎮痛薬の必要性についても同様。
プロポフォールにはオピオイド節減効果がある。
プロポフォールに抗炎症作用がある。炎症性サイトカインを抑制する。
セボは痛覚過敏を引き起こす可能性が示唆されている

2024年10月1日火曜日

医科歯科のままでした

 今日から「東京科学大学」の看板がかかっているのかな・・・と思ったのですが、今朝の時点ではまだ「医科歯科」のままでした。

 看板を変えるのも、お金がかなりかかるんでしょうね。
 

2024年9月21日土曜日

若い受験者たち

 昨日と今日、大学で臨床実習前 OSCE が行われ、私も例年通り、内部評価者として参加しました。

 あたりまえですが、年々、自分と受験者の年齢差が開いているのですが、ついに今年は受験者や試験介助の学生さんたちが自分の子供たちよりも若くなっていることに気づいてしまいました。

 確実に医療を担う世代が若くなっているようです。
 

2024年9月14日土曜日

医科歯科がすごい

 今朝の読売新聞に、医科歯科の研究者がイグ・ノーベル賞を受賞したニュースが載っていました。
 肛門が呼吸に関与しているそうです。
 今も昔も食道挿管はアウトですが、将来的に肛門内挿管は「あり」になるのかもしれません。

 今日は映画「ラストマイル」を観に行きました。
 映画の中で司法解剖のシーンがあるのですが、どうもその監修を医科歯科の法医学講座の先生方が行ったようで、エンドロールに2人のお名前がありました。

 いろいろな方面で医科歯科がすごいみたいです。
 もうすぐ名称が変わりますが、母校なのでこれからも輝き続けてほしいです。

2024年9月8日日曜日

関東甲信越・東京支部集会

 昨日、日本麻酔科学会関東甲信越・東京支部第64回合同学術集会に参加しました。
 京王プラザホテルにて。

 ランチョンセミナーは AsisTIVA に関するものでした。
 以下はその際のメモ書きです。

・AsisTIVA は BIS45 となるようにプロポフォールを投与する。
・レミフェンタニルはプロポフォールとの関係性から投与される。
・TOFカウントが1になるように、ロクロニウムが投与される。
・AsisTIVA を使うには、適正使用指針に従う必要がある。
・当面の間は ASA-PS 2 以下の患者に使う。
・施設条件がある。TIVA の割合や症例数など。
・専門医以上で TIVA の経験数がそれなりにあり、トレーニングコースを修了していること。
・システム使用中は「使用可能な医師の条件」を満たす医師が常駐する。
・最初の 10例は患者の同意を得る。
・重大な有害事象が発生したら、学会に報告する。
・レミフェンタニル 0.5 ガンマでスタートするが、ある程度投与しないとプロポフォールもロクロニウムもスタートできず、挿管終了しないとレミフェンタニルを下げられない。麻酔導入に時間がかかる。
・レミフェンタニルが多め、プロポフォールが少なめな印象。
・血圧上昇時や低下時に麻酔薬の投与量を調整するという選択肢はない。
・BIS が異常に上昇することがない、TOF カウント1が維持される点が有用。
・ヒューマンエラーが起こりにくい。

 現状ではメリットが見えにくいです。
 ある程度の信頼性が得られた上で、使い勝手の良さを追求する方向にシフトする予定なのかな・・・と勝手に想像してしまいました。

2024年9月7日土曜日

【土曜日勉強会】制吐剤と希釈血

 主任教授が学会参加で不在のため、私が抄読会の司会進行を仰せつかりました。
 詳しい内容については、講座の HP を参照して下さい。

K 先生
Wang L, et al. Commonly used antiemetics for prophylaxis of postoperative nausea and voiting after Caesarean delivery with neuraxial morphine: a network meta-analysis. Br J Anaesth 2024; 132: 1274-84.

・脊柱管麻酔で帝王切開術を受けた女性において、セロトニン拮抗薬、ドパミン拮抗薬、デキサメダゾンの間で制吐効果を比較したネットワークメタ解析。
・セロトニン拮抗薬とデキサメタゾンの組み合わせが単剤と比較して優れていた。

G 先生
Ming Y, et al. Large volume acute normovolemic hemodilution in patients undergoing cardiac surgery with intermediate-high risk of transfusion: A randomized controlled trial. J Clin Anesth 2023; 87: 111082.

・中等度以上の輸血必要性リスク (TRUST score 2点以上)を有し、心臓手術患者を受ける患者 113 人をランダムに2群に分け、一方は希釈血輸血の採取を中等度量 (5-8 ml/kg) とし、他方は大量 (12-15 ml/kg) とした。
・大量出血は中等度量群で多かった。希釈血量と輸血量の間には負の相関がある。
・大量の希釈血輸血は周術期の輸血の必要性と術後出血を軽減しうる。


2024年8月28日水曜日

ツケを返しました

 以前、外勤先でツケでうどんを食べたことについて書きました。

 ついにカードが手に入ったので、ついさっき、550円分カードで支払ってきました。

 お店の人にツケの台帳というか、メモ書きを見せてもらったのですが、意外とみんなキチンと返済してるなーと思い、妙に感心してしまいました。

【土曜日勉強会】抄読会 --- 小児の鎮痛

 今日は第1週の土曜日なので、恒例の抄読会が行われました。  今回は2つとも、小児患者の鎮痛に関するものでした。 K 邉先生 Effectiveness of the Bilateral and Bilevel Erector Spinae Plane Block (ESPB) ...