急性腎障害に伴うせん妄に関する総説 (Pang H, et al. Crit Care 2022; 26: 258) を読んだ。
周術期に限らないという意味だと思うが、せん妄は急性腎障害患者のかなりの割合に見られるとのことで、急性腎障害を診療する上では重要な問題としてとらえられているようである。
急性腎障害にせん妄が伴う病態生理学的メカニズムは不明なようだが、候補としては腎臓でのクリアランス低下に伴う薬物や神経毒の問題、炎症反応の亢進、体液貯留など複数が想定されているとのことである。
デクスメデトミジンのこともいくつか触れられていたが、ケタミンが治療の候補として挙げられていたのが興味深かった。