5年ぐらい前のものなので決して新しいとは言えないのですが、肺腎間クロストークに関する論文 (Joannidis M, et al. Intensive Care Med 2020; 46: 654-72) を読みました。
これは Acute Disease Quality Initiative (ADQI) 21 ワークショップのコンセンサスレポートで、主に疫学、腎から肺への影響、肺から腎への影響、体外補助循環の4つのパートから構成されています。
そしてそれぞれのパートについて臨床的な疑問がいくつか設けられており、これに答える形でコンセンサスステートメントとその根拠、臨床における推奨、研究における推奨が書かれていました。
私が最も関心を持っているのは保護的人工呼吸が AKI の発生に与える影響なのですが、これについてはエビデンスは限定的とのことでした。
呼吸不全と AKI を結びつけるメカニズムはガス交換や血行動態のみならず炎症反応や免疫を介するものなど多岐にわたるので、保護的人工呼吸のみでは AKI を防ぎきることはできないということなのかもしれません。
図や表がわかりやすく、全般的にコンパクトにまとまっていて、読みやすく感じました。